2008年07月20日
◇07:30 「お兄!朝食の時間だよ!」
6時過ぎに目が覚める。
なんて涼しいんだろう。
・・・座敷童子には会えなかったか・・・。
しかし、想像してみると、東北の人は大変ですねぇ。
例えば、たまたま遊びに来た親戚の女の子が、きれいに着飾って遊びに出掛けていく姿を御近所さんに見られようものなら、
「あそこの家から、座敷童子出てったず。お家傾くぞぉ!」
みたいな扱いなんでしょうかねぇ。
そんな事を考えながら洗面を済ませ、朝食にありつく。
ひっつみおいしい。
そして、御主人の楽しいお話は、朝からエンジン全開である。
あっという間に時間が過ぎていく。
しかし、遠野を巡る旅程もあるので、名残惜しいがお別れである。
時間は8時58分。
◇09:00 卯酉神社・愛宕神社・五百羅漢
民宿で手に入れたガイドマップを元に、民宿の近場から巡ってゆく事にした。
ここは卯酉神社。
その昔この地にあった淵の主を祭っているそうで、縁結びの神様らしい。
無人販売の赤い布に願いを書いて結んでおくようです。
ネットなどで遠野の写真を見てまず関心を持ったのは、鳥居のかっこよさである。
「大昔からここに鎮座してますよ」と言っているような、妙に朽ちたといいますか、落ち着いたといいますか、そんな神々しさ・怪しい雰囲気を作るのがお上手な鳥居が多いように感じる。
そして次は、卯酉神社の隣にある「愛宕神社」である。
なんとも、階段として機能しているのかも怪しい傾き具合ですが、
もうこーいうの大好きです。
さて、次は五百羅漢なのですが、
少し山の中にあり、一足先に帰ってきた御家族は、熊よけの鈴を鳴らしながら帰ってきました・・・まじですかぁ?
でも、哲翁が熊より怖いのは昆虫(害虫)である。
たまに飛んでくる蜂やアブに、もう勘弁してください!という感じです。
本当に300mで羅漢様にたどり着けるのか?
しばらくすると道路に出て、「五百羅漢入り口」の看板が。
・・・車でもこれるのかぁ・・・。
さて、踏み入ってみると岩がごろごろ転がっておりまして、
よく岩の表面を見ると、
羅漢様というか、一部を除いて「岩の表面に人為的な傷があるなぁ」位にしか見えないような。苔の生すまでにも程があると言いますか・・・見えないよ?
羅漢様の近くにコンセイ様の神社があるらしかったのですが、スズメバチが羽音を立てて飛んでいったので、逃げ帰ってきました。ぶるぶる。
やっぱ山野をくまなく探索するなら、雪の降り初めか降り終わりだな。
◇11:00 千葉家の曲がり家
曲がり家を見学できる場所として有名な千葉家へやってきました。
今もちゃんと人が暮らしているそうです。
宿泊した民宿と比べると、構造がそっくりで、「曲がり家」というのがほぼ規格化された建築物であることがわかります。
違うのは大きさで、基本設計そのままにスケールアップしており、馬20頭と25人の家族が住んだこともあるという豪邸です。
二階の窓の設け方が面白い。
写真左手が玄関・馬屋があり、中央に囲炉裏の広間、左側が部屋区画・座敷があります。
馬屋に貼られたたくさんの絵馬。なるほどね。
農具の資料展示。
敷地内にある神社。お稲荷様のようだ。
こちらの地方では、江戸時代には平均気温が今より3度も低く、飢饉が結構発生したらしい。それが、お稲荷様が増えたきっかけのようだ。
お堂の木鼻。
◇12:30 「カッパ淵」
・・・ここが、遠野で一番押さえておかなくてはならない観光スポットになるのかな。
いたずら好きのカッパがたくさん住んでいたという「カッパ淵」にやってきました。
「常堅寺」というお寺の敷地にはいり、裏手に抜けると小川があります。
このお寺も立派です。
綺麗な清流です。
足をつけて休みたいけど、尻コダマとられますかね。
しかし、シリコダマっていったいなんだろう。
カッパの狛犬。
河童を祭った、カッパ淵のお堂。
幼いお子様を連れて散策中の夫婦が、カッパの狛犬を子供に見せながら、
「ほら、河童さんだよ~。」
と教えていると、幼い子供は、狛犬の近くで記念撮影をしていた知らないおじさんを指差して、
「カッパ?」
なんて言ったもんだから、付近にいたお客さん達は笑い出してしまった。
お母さん慌てて
「ちがうでしょ、カッパはこっち!」
と制したが、当のおじさんは、
「ははは、子供は正直やなぁ~。」
と、にこにこまんざらでもない様子。
幸せを運ぶ座敷童子か、はたまた河童の悪戯か。
カッパ淵の近くに立つお稲荷様ですが、これまた豪快な朽ち具合。
なにやら清流の中でぴちぴち跳ねているのですが、これがどじょうですか?
こちらが、常堅寺にある古くから伝わる河童狛犬。
駐車場までの道には、ビールの「ホップ」の畑が広がる。
◇13:10 「伝承園」
カッパ淵の駐車場付近にある伝承園です。
まぁ、遠野の昔の暮らしを見学するテーマパーク?ですが、白川郷でも見たこと無かった「お蚕様」に遭遇。すげー。
耳を澄ませばムシャムシャと桑の葉を食す音が聞こえてきます。
しばらく見入っていると、お嬢さんのグループが「ぎゃー、蚕やぁー!」と逃げていきました。
まぁねぇ、これが蛾になるのかと思うとちょっと引きますがね。幼虫のときぐらい可愛いもんですよ。
繭玉からの糸の巻き取りも体験できます。
繭玉ってホントに一本の糸からできてるんですねぇ。
さて、こちら伝承園の見学ポイントは、千体のオシラサマが祭られたお部屋です。
怪しさ満点。ちょっと怖いくらい・・・。
◇14:00 「山口の水車」
あんまり、良いアングルじゃないなぁ。
写真集とかを見ると、もうちょっと水田を映すのがいいのかな。
のどかな場所の中だったので、ちょっと歩いてみました。
やっぱり、鳥居の雰囲気とか設置場所、材料・・・感覚が違う。
どうやら煙草のようだ。
雷轟丸とかジベタとか♪
◇14:45 「山崎の金勢(コンセイ)様」
コンセイサマって最初「何かなぁ」って思ってたんですが、どうもアレを生産の神様として祀っているらしいのです。あはははは。
駐車場から神社までの道の途中にも、それらしき物が・・・。
神社に着いてさらに絶句・・・。
とりあえず来ちまったけんどよォ、何お願いすればいいんだろう。
世界平和?
まぁ、この信仰も、やはり飢饉などから来ているのでしょうかねぇ。
農作物や商業の生産性の向上を願っているようです。
表立っては、女性が子宝に恵まれたいときに御利益があるらしい。
◇15:20 「福泉寺」
無理やりお寺を組み込んでみたのですが、後々考えると「民話の里・遠野を一日で回りたいんだ」という人には、あまりお勧めしないポイントかもしれません。
とはいえ、木造の大きな観音立像は、良い感じです。
何が嫌かって、このお寺、立派な五重塔を山の中腹に持っているのですが、そこまでの参道に毛虫がいっぱいいるんだ。勘弁してくれ、蚕が関の山だってば!
五重塔。妙に遠巻きからの撮影ですが、つまり、「こんな虫の多いとこ、早くずらかろうぜ?」っていう雰囲気が伝われば幸いです。
そして駐車場に戻って、車に止まっている大きなアブにビクビクしながら乗り込み、一目散に寺から撤退したのでありました・・・。
◇15:45 「遠野郷八幡神社」
やはり、源氏が遠野を制圧した際に氏神として祭った神社とのこと。
綺麗な神社で、中央に広い馬場があり、そこでお祭りに流鏑馬もあるようだ。
御朱印をげっと。
◇16:15 「遠野市内・とおの昔話村」
タイムリミットが迫っております。資料館などには閉館時間が有ることを踏まえて、神社と逆にしたほうが良かったかな。
おお、富山人民の努力の証が・・・。
駅前のカッパさん。
魔法遣いに大切なことのドラマCDでは、ユメちゃん曰く
「遠野の河童は赤いんだって。だからこの河童が正解なのかな。
この河童、冬になるとマフラー巻くんだよ。」
と、遠野駅に降りたアンジェラさんを出迎えて説明するくだりがあるのですが、まぁ、そんな感じで。
遠野駅。
二階はビジネスホテルになってるらしい。
もし次に電車で来ることがあったら、地理的に使い勝手は良さそう。
◇18:00 「さよーなら、遠野」
駅の駐車場のおじいさんに
「わたしここに九時(21時)まで居ますから、どうぞゆっくりまわって来て下さい。」
と言われたが、遠野市内は9時まで楽しめるところなのだろうか。
疑問は・・・次の機会があったら、解いてみよう。
さて、遠野出立の頃合です。
ちょっと時間的に、山形の銀山温泉は無理ですね。
真っ直ぐ群馬に向かってみますか。
◇18:40 「忘れてたよ銀河鉄道」
下調べのとき、遠野に宮沢賢治の「銀河鉄道」のモデルになった線路があるらしいことをチェックしていたのですが、すっかり忘れてた!
と思ったら、帰り道で遭遇しました。
はー、満足した。
この日、哲翁のメインカメラNIKONのD50の延べ撮影枚数が1万枚を超えました。
なんか感慨深い。
まぁ、ほとんどフィギュア撮影の分なんですけどね・・・。
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